所蔵 石川県埋蔵文化財センター

七尾城跡出土 金を溶かした坩堝

公開状況
常設展示なし
時代
戦国時代(16世紀)
形態・種別
考古資料
地域
石川県七尾市古屋敷町ほか

七尾城跡は,能登国の守護(しゅご)畠山氏によって築かれた,全国有数の規模(約300ha)をもつ戦国時代の城館跡(じょうかんあと)です。山の上からふもとの城下にかけて,多数の屋敷地や町並みが連なり,大いに繁栄しました。
1577(天正5)年に上杉謙信の攻撃によって落城し,その後,1581(天正9)年には織田信長から能登一国を与えられた,前田利家が入城しました。
能越自動車道路に係る発掘調査で,内面に細かい金の粒が付いた坩堝(るつぼ)が見つかりました(口径4~6㎝台)。この坩堝は,高熱の炉(ろ)の中で,それぞれに約1.5~3匁(もんめ)の量を目安に,金を溶かしていたものとみられ,調査区周辺には金の生産から加工までを一貫して行った金細工工房(きんざいくこうぼう)があったと考えられます。なお,1匁は,1891(明治24)年に3.75gと定められました。

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