所蔵 石川県埋蔵文化財センター

三引遺跡出土 縄文土器ほか

公開状況
一部展示
時代
縄文時代早期末~前期初頭(約7,500年~約7,000年前)
形態・種別
考古資料
地域
石川県七尾市三引町

三引(みびき)遺跡は,七尾湾のおだやかな入り江にあった集落遺跡です。4ヶ所に形成された貝塚などから,貝殻,魚,イルカや動物の骨に混じり,縄文人が使った土器や石器,骨角器,舟の櫂(かい)といった,さまざまな道具が見つかりました。
煮炊き(にたき)に使う土器である深鉢は,底の尖(とが)った砲弾形をしています。土器に表面を,二枚貝の腹縁(ふくえん)を使う条痕文(じょうこんもん)や,羽状縄文(うじょうじょうもん)で飾ることが特徴です。
三引の人々が身を飾ったアクセサリーも,多彩です。特に,漆塗りの飾り櫛(くし)は,復元幅約13㎝を測り,全国でも最古級のものとなります。櫛は,ムラサキシキブ属の歯を横材に糸で結ぶ結歯式櫛で,漆2層と赤漆(パイプ状ベンガラ漆)4層を塗って仕上げています。また,大陸との関係を指摘される玦状耳飾(けつじょうみみかざり)や垂飾(すいしょく),貝輪(かいわ)なども見つかっています。
これらの出土品は,縄文時代の社会や文化,さらに地域間交流を知るうえで重要な資料となります。

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石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。

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