所蔵 石川県埋蔵文化財センター

三引遺跡ほか出土 土偶

公開状況
一部展示
時代
縄文時代早期末~晩期(約7,000年~約2,500年前)
形態・種別
考古資料
地域
石川県七尾市三引町,七尾市中島町田岸,金沢市米泉

縄文人は,さまざまな呪術的な儀礼を行いました。その代表的な道具の一つに土偶(どぐう)があります。土偶は,女性の姿を強調した個体や,意図的に壊した個体が多く見つかることから,人物や精霊をうつした依代(よりしろ)と考えられています。
現在,石川県内最古の土偶は,七尾市三引(みびき)遺跡で見つかった,前期前葉(約7,000年前)の板状土偶です。高さは約6㎝で,目や鼻などは表現されていません。
縄文時代中期に入ると,出土点数はやや増えます。例えば,七尾市田岸遺跡(中期中葉,約4,500年前)の女性の土偶などがあります。
後期・晩期になると,出土点数はさらに増加します。金沢市米泉(よないずみ)遺跡で見つかった土偶(全長約21㎝)は,全身を沈線と刺突文で飾り,表情豊かに顔を表現しています。
これらの土偶は,当時の服飾や入れ墨といった,生活習俗や文化を知るうえで,大変重要な資料となります。

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石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。

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