所蔵 金沢大学資料館
第四高等学校物理実験機器 日光顕微鏡
- 公開状況
- 常設展示なし
- 時代
- 購入 : 1881(明治14)年~1887(明治20)年
- 形態・種別
- 機器
- 地域
第四高等学校で使用されていた教育実験用機器の一つです。本資料は,日光顕微鏡(太陽顕微鏡)で,「光学」に関する教育に使用されていました。写真は本器の鏡筒部分のみで,反射鏡部分はありません。本顕微鏡に関しては,1871(明治4)年に金沢医学館でオランダ人医師スロイス(Pieter Jacob Adrian Slüys)が行った物理学(究理学)の講義で説明されています。この講義を受けた藤本純吉の講義録には,次のように記されています。「太陽の強い光線を取り入れて,暗室内で小さい物体を大きく拡大して白壁に投影して,多数の人が観察できる様にした顕微鏡である。例えば「カエルの足の血行を映し出す。塩類の結晶,硫酸アンモニウムの結晶する形状を写す。水の一滴中に於いて数個の虫を見る。」(現代文に意訳)本顕微鏡を暗室の壁に水平に設置し,部屋の外部に鏡を置いて太陽光線を内部に導き,観察試料を照らして,その拡大像を壁に映し出すものです。横には,光取り入れ口につけて光量調節するシボリが付いています。
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金沢城からの大学キャンパス移転に際して、前身校から伝わる貴重な資料を長く保存・利用するため、1989(平成元)年に設置されました。
美しい形状の物理実験機器や、100年前のキノコの姿を今も観察できるキノコムラージュ標本などかつての教材が、現代では見て楽しい博物資料となって当館に収蔵されています。
100年前の医学生の勤勉ぶりがわかる時間割表などの文書資料、キャンパス内で発掘された考古資料も数多く保管しています。
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