所蔵 石川県埋蔵文化財センター

八日市地方遺跡出土 鋳造鉄斧柄

公開状況
常設展示なし
時代
弥生時代中期後葉(紀元前約100年頃)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市土居原町,日の出町,こまつの杜

八日市地方(ようかいちじかた)遺跡は,JR小松駅の東側一帯にひろがる北陸地方を代表する弥生時代のとても大きな集落遺跡です(遺跡の推定面積は18万㎡超)。
遺跡からは,中央部付近をゆるやかに蛇行しながら西(海側)へ流れる河川跡を中心に,木の道具(木製品)やそれらの製作に関わる大量の木材が出土しました。また,磨製石斧(ませいせきふ)や斧柄(おのえ),「柄付き鉄製ヤリガンナ」などの木工具も多く見つかっており,集落の中で盛んに「木のものづくり」が行われていたことを示しています。
木工具のなかには,中国大陸の東北部周辺で製作された鋳造鉄斧(ちゅうぞうてっぷ)用と判断される,大型で規格性の高い装着部をもつ斧柄が13点見つかっており,弥生時代中期の日本列島では最多の出土点数となります。さらに,鋳造鉄斧の破片も数点みられることから,八日市地方ムラの人々が先進的な道具の獲得に奔走(ほんそう)したようすを想い描くことができます。

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石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。

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