所蔵 石川県埋蔵文化財センター

千代・能美遺跡出土 装飾木製品

公開状況
常設展示なし
時代
古墳時代前期(3世紀)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市能美町

千代・能美(せんだい・のみ)遺跡は,小松市街地の東側に広がる沖積平野に位置し,遺跡の南側を流れる梯川(かけはしがわ)とその支流である鍋谷川によって形成された自然堤防状の微高地に立地しています。
弥生時代後期から古墳時代前期を中心とする大集落で,古墳時代前期頃の首長居館と考えられる施設群が確認されました。また,川跡からは,農工具をはじめ,容器や武器・武具(槍の鞘(さや)や楯(たて)),腰かけ,火きり臼(うす),舟の部材など,さまざまな木製品が大量に出土したほか,装飾木製品や鳥形・舟形などの,マツリや儀式に使われたものも見つかっています。
装飾木製品は,両端が欠損したかまぼこ形で,長さ13.15㎝,幅6.05㎝,厚さ2.3㎝を測ります。残念ながら元の形やどういった場面で使用されたものかは分かりませんが,表面に彫り込まれた文様は,直線と円弧状の文様を組み合わせた複雑なもので,いわゆる「直弧文(ちょっこもん)」前段階の「弧帯文(こたいもん)」からの過渡的要素を持つ文様として注目されるものです。

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