所蔵 金沢大学資料館
第四高等学校物理実験機器 キルヒホフ・ブンゼン氏分光器
- 公開状況
- 常設展示なし
- 時代
- 購入 : 1881(明治14)年~1887(明治20)年
- 形態・種別
- 機器
- 地域
- 製造地 : ドイツ,ボン
第四高等学校で使用されていた教育実験用機器の一つです。本資料は,キルヒホフ・ブンゼン氏分光器(スペクトルスコープ)で,「光学」に関する教育に使用されていました。3本の鏡筒とその中心にある1個のプリズムより構成されています。コリメーター(集光)鏡筒では,ガスバーナーの焔の光をスリットを通して内部に取り入れ,2枚のレンズを経て,光は中央のプリズムに入り,分光されて接眼鏡筒に入ります。この鏡筒の接眼レンズで画像が作られ,入射光のスペクトルを観察することが出来ます。分析する試料溶液を白金線に付着してガスバーナーの焔の中に入れると,試料に含まれる金属元素に特有の色の焔が出ます。この焔のスペクトルを観察して試料を同定することができるのです。別の鏡筒には黒色ガラスに透明な目盛りを刻んだミクロメーターがあります(ミクロメーター鏡筒)。ミクロメーターの画像は先のスペクトルの上に映されてスペクトルの波長を測るために使われます。本資料は,1846年設立のドイツ・ボンの化学実験機器メーカーC.GERHARDT製です。
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金沢城からの大学キャンパス移転に際して、前身校から伝わる貴重な資料を長く保存・利用するため、1989(平成元)年に設置されました。
美しい形状の物理実験機器や、100年前のキノコの姿を今も観察できるキノコムラージュ標本などかつての教材が、現代では見て楽しい博物資料となって当館に収蔵されています。
100年前の医学生の勤勉ぶりがわかる時間割表などの文書資料、キャンパス内で発掘された考古資料も数多く保管しています。
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