所蔵 石川県埋蔵文化財センター

観法寺ジンヤマ窯跡ほか出土 軒丸瓦・軒平瓦など

公開状況
常設展示なし
時代
古墳時代終末期(7世紀後半)
形態・種別
考古資料
地域
石川県金沢市観法寺町

観法寺(かんぽうじ)ジンヤマ窯跡は,金沢市北東部の丘陵につくられた「観法寺窯跡群」を構成する窯のひとつです。1つの窯で須恵器(すえき)や瓦(かわら)を焼く「瓦陶兼業窯(がとうけんぎょうよう)」であり,7世紀後半に操業していました。
窯と,窯に隣接して瓦の選別や運び出し作業を行ったと考えられる観法寺ヤッタ遺跡から,焼かれた瓦片が大量に出土しました。その中には,少量ですが屋根の軒先に葺(ふ)くための軒丸(のきまる)・軒平(のきひら)瓦もあります。軒丸瓦の文様は,蓮の花をかたどっており,2枚ワンセットの花びらが合計8葉ある「複弁八葉蓮華文(ふくべんはちようれんげもん)」と呼ばれるタイプとなります。同じ型を使った瓦が,遠く離れた七尾市千野(ちの)廃寺跡で出土しています。
また,軒平瓦の文様は,円弧の文様が3~4条配される「重弧文(じゅうこもん)」と呼ばれるタイプです。
本窯跡で焼かれた瓦は,まだ発見されていない古代寺院に葺かれていたと考えられています。

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