所蔵 石川県埋蔵文化財センター

加茂遺跡出土 加賀郡牓示札

公開状況
展示中
時代
平安時代前期(嘉祥年間・848~851年)
形態・種別
考古資料
地域
石川県河北郡津幡町加茂・舟橋

加茂遺跡は,石川県最大の潟湖(せきこ)である河北潟に面し,遺跡内を走る古代北陸道(ほくろくどう)による陸路と,河北潟を使った内水面交通の結節点として栄えた遺跡です。
「加賀郡牓示札(かがぐんぼうじふだ)」は,河北潟に流れ込む南大溝と古代北陸道がまじわる箇所で見つかりました。木簡(もっかん)としては大型で,古代の紙の寸法とほぼ同じ大きさとなります(縦23.3cm・横61.3cm,ヒノキ材)。
木簡の内容は,加賀郡司(ぐんじ)が,加賀国司の命令を受けて,郡内「深見村」の郷長や駅長,在地の有力者にあてて,主に農業の奨励を伝えるものです。
当時の命令の伝達は,人の集まる所に掲示(牓示(ぼうじ))して,口頭で説明(口示(こうじ))することが法令で決められています。この牓示札の出土によって,その姿が初めて明らかとなりました。
古代国家の農業奨励政策や,命令伝達方法を具体的に知ることができる貴重な資料として,平成22(2010)年に国の重要文化財に指定されています。


※複製品を展示中

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