所蔵 石川県埋蔵文化財センター

浄水寺跡出土 木製僧形像

公開状況
常設展示なし
時代
平安時代後期(11世紀)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市八幡

浄水寺跡(きよみずてらあと)は,小松市東部の丘陵地にある山間寺院で,9世紀後半以降,約500年存続しました。
11世紀の整地層から,座った僧の姿をした小さな木像が見つかりました。この木像は,ヒノキの一木から彫りだされ,高さ8.3㎝,幅4.3㎝の大きさとなります。
像の表現として,顔や首を彫りだし,頭髪や白毫(びゃくごう),着ていた袈裟(けさ)などを墨で丁寧に描いています。
また,神像のように両手を組み,着ていた衣の中に手を納める姿をしており,平安時代に広まった神仏習合(しんぶつしゅうごう)の中でも仏神を表現した木像と考えられています。
近くの井戸付近からは,墨で如来(にょらい)の仏頭を描いた板絵(直径9.5㎝)も出土しています。これらは,山間寺院で活動した仏徒の信仰内容を具体的に示す遺物として注目されます。

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