所蔵 石川県埋蔵文化財センター
宿向山遺跡ほか出土 石器
- 公開状況
- 展示中
- 時代
- 後期旧石器時代(約4万年~約1万6千年前)
- 形態・種別
- 考古資料
- 地域
- 石川県羽咋郡宝達志水町宿ほか
旧石器時代は,人類の誕生から土器の使用が広まる約1万6千年前までの時代をいいます。石川県内では,1960(昭和35)年の宝達志水町御館地内でのナイフ形石器の発見に始まり,現在,約60ヶ所の後期旧石器時代の遺跡が知られています。当時は,ナウマンゾウやオオツノジカなどを追いかけ,魚や木の実を得ながら,移動生活をしたと考えられます。
現在,「県内最古」の狩人の石器は,宿向山(しゅくむかいやま)遺跡で見つかった後期旧石器時代前半期(約4万年~3万年前)の局部磨製石斧(きょくぶませいせきふ)です。この石斧(長さ8.5㎝)は,県内では産出しない透閃石岩(とうせんせきがん)で作られています。
また,金沢市金沢城下町遺跡(丸の内7番地点)や能美市宮竹うっしょやまA遺跡,志賀町米浜遺跡で見つかったナイフ形石器(約3万~2万年前)は,その作り方から東北地方の影響がうかがえます。一方,宝達志水町宿東山遺跡や能美市庄が屋敷D遺跡などで,石川・富山両県に特徴的な,小型で寸づまりの剥片(1~2㎝)を作り出す技術が確認されています。
このように石器から,日本各地との幅広い移動や交流があったことが分かります。
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石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。
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