所蔵 石川県埋蔵文化財センター

白江梯川遺跡ほか出土 様々な木製品

公開状況
常設展示なし
時代
弥生時代中~終末期(紀元前3世紀~紀元後3世紀頃)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市白江町,土居原町,日の出町,こまつの杜,加賀市弓波町,作見町

弥生時代になると,建物部材,農具,容器・食事具,武器・武具,マツリの道具といった様々な木製品や,その未製品,加工道具の出土が増えてきます。
小松市八日市地方(ようかいちじかた)遺跡では,水稲耕作のため,多くの農具を生産していました。水田や用水路をつくる鍬(くわ)・鋤(すき),収穫や脱穀等に使う田下駄(たげた),木包丁,杵(きね)・臼(うす),横槌(よこづち)などがあります。
また,小松市白江梯川(しらえかけはしがわ)遺跡からは,弥生時代後期の花弁(かべん)の装飾をもつ精製高杯(たかつき)が出土しています。鳥取市青谷上寺地遺跡で作られた可能性が高いとされ,小松市白江念仏堂遺跡,金沢市西念・南新保遺跡でも見つかっています。
加賀市弓波コマダラヒモン遺跡からは,弥生時代終末期の彩文漆器(さいもんしっき) が出土しています(口径 17.8 ㎝)。把手の付いた円筒形の容器であり,黒漆を全体に塗った後,赤色漆(ベンガラ漆)で直線文などの模様を精巧に描いています。製作技術等の特徴は,朝鮮半島や北部九州,山陰地方と共通性があり,北部九州~山陰地方で作られたと考えられます。

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石川県埋蔵文化財センター

石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。

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