所蔵 石川県埋蔵文化財センター

吉崎・次場遺跡ほか出土 土製品

公開状況
一部展示
時代
弥生時代中期中葉~後葉(紀元前200年~50年頃)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市土居原町,日の出町,こまつの杜,羽咋市吉崎町,次場町,鶴多町 ,東的場町

弥生時代は,水稲耕作や金属器の使用の始まりとともに,新しいマツリも行われました。これらのマツリには,いろいろな土製品が使われています。
まず,銅鐸(どうたく)をまねた銅鐸形土製品が,2つの拠点集落から出土しています。高さは10㎝程度と考えられ,小松市八日市地方(ようかいちじかた)遺跡の出土品(写真左側)は身に斜格子文を表現しますが,羽咋市吉崎・次場(よっさき・すば)遺跡出土品(写真右側)は身に文様がありません。
次に,小松市八日市地方遺跡出土の鳥形土製品は,長さ12.8㎝です。鳥を表現し,神や祖先に関わるマツリの時にムラの境界や神聖な場所に据え置いた,あるいは鳥が穀物の精霊を運んで豊作をもたらすという信仰にもとづくマツリの道具と思われます。
また,分銅形土製品(ふんどうがたどせいひん)と呼ばれる土製品があります。長さ5~10㎝を測り,仮面やペンダントに使ったともいわれます。石川県内では,小松市八日市地方遺跡,羽咋市東的場タケノハナ遺跡などをはじめとする7遺跡から40点以上が見つかっています。瀬戸内地方と山陰地方を中心に分布する土製品であることから,両地方との盛んな交流を示す資料の一つといえます。

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石川県の歴史と文化を伝える埋蔵文化財(遺跡)の発掘調査や出土品整理、報告書刊行を行うとともに、それらの成果を生かした展示や講座などを開催する開放型の施設として、1998(平成10)年に開館しました。
展示室には、テーマや時代別のコーナーなどがあり、県内各地の遺跡から発見された貴重な土器、石器などを見て、触れることができます。2001(平成13)年には、古代人の生活やワザをいつでも楽しく体験できる古代体験ひろばもオープンしました。
大人から子供まで、気軽に郷土の歴史を学びながら、文化財に対する関心と理解を深めることができます。

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