所蔵 石川県埋蔵文化財センター

一針C遺跡出土 銅製三具足

公開状況
常設展示なし
時代
室町時代(15世紀前半)
形態・種別
考古資料
地域
石川県小松市一針町

三具足(みつぐそく)とは,華瓶(けびょう)・香炉(こうろ)・燭台(しょくだい)の三種の法具(ほうぐ)セットで,現在の仏壇でも使われています。
一針C(ひとつはりしー)遺跡は,梯川(かけはしがわ)の中流右岸に営まれた集落遺跡です。見つかった銅製三具足は,室町時代の館(やかた)に置かれた仏堂(ぶつどう)で使用されたものが,火災等の理由により,井戸に廃棄されたと考えられています。
完形品の華瓶(写真左側,器高21.9cm,口径9.9cm)は,筒型の体部に隆帯(りゅうたい)が巡ります。鉢形の香炉(写真中央,器高7.5cm,口径10.1cm)は,胴部左右に接合した別作りの耳のうち,片方は失われています。燭台(写真右側,器高28.7cm,口径2.6cm)は,ろうそくを立てる軸(じく)を含めて,残りが良好な完形品です。
小松市内では,滝ヶ原(たきがはら)町地内の山林から,これに似た銅製三具足が出土しています。室町時代に京都の工房で作られた法具が,加賀地方へも運ばれ,普及していたことを物語っています。

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